2014年12月8日、池袋ジュンク堂で「『アーカイブ立国宣言 日本の文化資源を活かすために必要なこと』(ポット出版)刊行記念対談」が開催されました。本記事では、その一端を紹介します。 まずは、福井弁護士、吉見先生がデジタルアーカイブに関わるようになったきっかけから。 両人は、演劇経験者という共通項があり、福井弁護士は30歳まで、吉見先生は学生時代に5~6年間の演劇活動をしていました。いまでも2ヶ月に1回程度、両人を含めた仲間内で観劇をしています。吉見先生は、新聞、脚本、ポスターなどの様々なアーカイブに関わる中で、横断的なアーカイブ政策の必要性を痛感したといいます。 続いて、アーカイブにまつわる世界の現状が、議論の俎上にあがりました。 ITによって、情報の大量生産や大量複製が可能となった現代は、ヨハネス・グーテンベルクの活版印刷以来の大革命期です。 インターネットでは、全ての人間が発信者にな