「ここに丸いケーキがあります。3人で食べるとしたらどうやって切りますか?皆が平等になるように切ってください」 と言ったら皆さんケーキをどう切りますか? 本来ならば上図のように平等に切るはずです。 しかし、下図のように平等にケーキを切れない人たちがいます。 ケーキの切れない飛行少年より それが、今回の内容です。 『ケーキの切れない非行少年たち』 この図を描いた少年たちは、犯罪に手を染めて医療少年院に収容されている子どもたちです。 本来なら、ケーキの図を3等分にできるはずの年齢なのですが、非行少年たちは、先生が何度かやり直しをさせても、「うーん」と悩み続けて答えを出すことができません。 そこで、著者の宮口先生はその様子を見て、彼らに非行の反省や、被害者の気持ちを考えさせるような従来の矯正教育をいくら行なっても、右から左に流れていくだけなのではないかと感じ始めます。 宮口先生は疑問を持ちます。彼