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  • 北野勇作『どうぶつ図鑑』

    『どうぶつ図鑑』(1)-(6) / 北野勇作(ハヤカワ文庫,2003/4-6) 北野勇作氏の作品を読むと自分がひどく退屈で感性に乏しい人間のように思えてくる。なにしろテキストの緩急が自在なら、題材も自由自在だし、残酷になることができる一方、独特のポエジーを乗せることもできるし、両者をほどよく結合することもできる。残酷な状況にポエジーを乗っけて、何度も世界を滅ぼしていて、その上、それだけでは済まなくて、登場人物が実においしそうにごはんをべるのである。何か飾ったような、特別な描写があるわけではない。ただ、おいしそうべるのである。ソースをぶっかけたって書くだけで、なんであんなにおいしそう見えるのか。これは努力しても真似られないので、だから、うらやましいと思うのである。 『どうぶつ図鑑』は全部で六巻の構成になっていて、一冊一冊はとても薄い。たぶん、平均100ページくらいしかないだろう。だが、

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