社会人になって越してきた郊外の今住んでいる住宅街は、 建売を売るがために作ったスーパー以外、何もない。 コンビニは隣の駅までないし、 二、三件あった小売店は、その建売の為にできたたった一軒の小さなスーパーに既に潰されて 引っ越すと同時位に次々に閉店した。 そんな郊外に住む人間は食う物も着る物も、みんな車で隣町まで車で買いに出かけるから 建売の為に作られたスーパーも、 2,3年もしないうちに品薄になり、品の質も悪くなった。 保育園から中学校までそろってるのに、 休みの日は公園で子供の声も聞こえない。 本当に、ただ寝るだけの街。 家は狭くても政令指定都市住まいだった自分には愕然とするほどつまらない街だった。 ところが、ある年、自称日曜大工が得意な家のおじさんが、突然変な看板を出した。 夜になると、綺麗に光って、その変な看板がクリスマス向けのイルミネーションだとわかった。 正直、昼間に見ても、夜