7月23日、阿佐ヶ谷駅の近くに、ミニシアター〈Morc(モーク)阿佐ヶ谷〉が開館した。 都内や東京近郊を生活圏とする映画ファンならば知っているひとも多いと思うが、この場所には、昨年まで〈ユジク阿佐ヶ谷〉というミニシアターがあった。最初の緊急事態宣言が明けたあと、「急激な経営環境の変化により、運営が困難と見込まれる為、苦渋の決断ではありますが、休館という措置を取らせていただきました」と告知を出して昨年8月29日から休館に入り、再開されぬまま、12月に閉館となったのである。 ここで説明されている「急激な経営環境の変化」を、映画ファンの多くはコロナ禍とそれにともなう緊急事態宣言の影響によるものと受け取ったことだろう。 しかし、実態はちがっていた。 休館期間中の昨年10月10日、「元ユジクスタッフの声」のツイッターアカウントを通じて、同館における労務問題(社会保険の未加入、時間外手当の未払いなど)
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