印刷 ワンピースのDVDを見ながら議論する前川昭敏教諭(左)と生徒たち=1月30日、大阪市東淀川区柴島1丁目の柴島高校 伝説の海賊王が残した大秘宝をめぐる大人気の少年冒険マンガ「ONE PIECE(ワンピース)」(尾田栄一郎作)を、学校の人権教育の授業で使う取り組みが始まっている。外見のせいで仲間外れにされ、孤独だった登場人物が、友達との出会いを通じて成長していく。そんな姿が生徒の心にまっすぐ届いているようだ。 ■チョッパーは現代社会の誰のことか 「海へ出ろよ! お前の悩みなどいかに小せェことかよくわかる」 「本当に?」 1月末、柴島(くにじま)高校(大阪市東淀川区)であった2、3年合同の「世界の人権」の授業。やぶ医者のヒルルクと、ワンピースの主人公の一味でトナカイのチョッパーのやりとりが教室のスクリーンに映し出された。 生まれつき鼻が青いチョッパーはトナカイの仲間たちからいじめ