府中市郷土の森博物館(府中市南町6、TEL 042-368-7921)で現在、江戸時代の地誌や浮世絵、明治以降の鉄道沿線案内などを展示して多摩地域の観光について紹介する企画展「多摩の観光~江戸時代から昭和まで~」が開催されている。 浮世絵「富士三十六景 武蔵小金井」 同展を企画した学芸員の花木知子さんによると、庶民の間で名所旧跡の遊覧が流行したのは江戸時代後期。江戸で暮らす人々にとって多摩地域は、小旅行を気軽に楽しめる観光地となった。中でも府中は「国府が置かれた古都」というキャッチコピーで武蔵総社六所宮(大國魂神社)や分倍河原(ぶばいがわら)古戦場が観光スポットになり、地誌に紀行文が載ったり井の頭や小金井桜と合わせた周遊コースになったりしたという。 明治時代に鉄道が開通すると小旅行の範囲が広がり、やがて集客のために遊園地などの新しい行楽地も作られた。近代化が進むにつれて高尾山などの自然豊か
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