新型コロナウイルスの感染拡大が首都圏で再び急速に進んでいる。こうした中で7月23日に開幕する東京オリンピック・パラリンピックにどう臨むのか。菅義偉首相の本音を直接聞いた。 東京五輪に伴う感染拡大のリスクについては、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長ら専門家有志が提言をまとめ、6月18日に東京五輪・パラリンピック大会組織委員長の橋本聖子氏と西村康稔経済再生担当相に提出。「観客を入れる場合は政府の大規模イベントの人数制限より基準を厳しくし、感染拡大の兆しがあれば無観客に変更すべきだ」と記されている。 にもかかわらず、政府は1万人を上限に観客を入れて開催する方針を打ち出した。なぜ提言が出された段階で無観客にできなかったのか。 僕が直接尋ねると、菅首相は次のように答えた。「国際オリンピック委員会(IOC)が、やはり観客を入れることを前提にしている。さらに大会組織委員会、丸川珠代東