『トムラウシ~』の中で著者が自著を引いていた部分があり、気になったので手にしてみた。 7件の遭難事故が取り上げられており、中には全員無事生還のものもあったが、先に読んだ『トムラウシ~』と同様の条件で同様の顛末をたどったものばかり。『トムラウシ~』でも触れられている通り、同じ場所で同じ7月に同じ気象条件によって、ほぼ同じように人が亡くなったケースもあり、しかもその亡くなった方のご主人が「またこんな悲劇が起きないように」と取材を受けるよう生還者に促してくれていたにもかかわらず、その願いかなわず2009年にまた悲劇が起きたというわけだ。 著者も言うように、ツアー登山の参加要件、チェック体制をもっとしっかりしないときっとまた同じ事故が起きてしまう。 そして何より、山に登るなら、自分の力量の見極め、山を知る努力、怠らない準備というのが不可欠なのだろうな。 取り上げられた遭難事故のうち唯一全員生還した