この題名は記憶にあるので「ひょっとしたら読んでるかも?」と思ったが未読だった。 1975年の作品で小学館漫画賞を受賞し、NHKでテレビドラマ化もされていたので題名だけ強く刷り込まれていたのか? これを読んで、萩尾望都ファンになる人は多いだろう。 いろいろと考えさせられる要素が豊富な作品だ。 読み始めてすぐに科学と哲学の両方で「手塚治虫」の雰囲気を感じた。 本作品の主人公はタダなのだが、突出して惹きつけられるキャラはフロルだ。 フロルはまだ男でも女でもない両性体で、もう少し成長すると男か女かどちらかになる。 フロルは男になりたいと強く思っており、言動は感情あけっぴろげのヤンチャ坊主だが、見てくれはきゃしゃな美少女。 タダは性別関係なく(実際に性別未確定の設定である)一人の人間としてフロルが好きで、フロルもタダのことが好きだ。 続編では、タダとフロルの関係性を前面に打ち出した物語になる。 フロ