千葉県松戸市で地域ボランティアが見守る中、登校する児童と保護者 (c)朝日新聞社この記事の写真をすべて見る 千葉県の女児死体遺棄事件で逮捕されたのが保護者会長だった衝撃は、PTA関係者にまで波及している。悪意があれば、保護者会やPTAの役員らが立場を利用できる恐ろしさが浮き彫りになったからだ。「過剰な負担」か、それとも「他人任せのリスク」か。保護者のジレンマを取材した。 東京都内の小学校で4月からPTA会長になった30代の女性は、前任者からの引き継ぎの際、あぜんとした。手渡されたファイルとデータには、同校の全校児童とOBやOGに及ぶ計10学年分の住所、家族構成、携帯電話番号、メールアドレスなどの個人情報。しかも、30人以上いる役員全員が受け取った。毎年1年間、各家庭で管理し、後任に引き継ぐことになっている。だが、個人情報の取り扱いに関する説明は一切なかったといい、「悪用しようと思えば、いく