必需品? アサド派に攻撃を仕掛ける前にガスマスクを装着する自由シリア軍の兵士(9月4日) Ammar Abdullah-Reuters 内戦が続くシリアで先月21日、政府軍によって化学兵器が使用された疑惑が高まっている。 そんななか、反体制派が1年以上前からガスマスクなど化学兵器の防護用具の供給を要請していたにもかかわらず、オバマ米政権が拒絶していたことが本誌の取材で明らかになった。 今回攻撃を受けた地域は、ガスマスクや神経ガスの解毒剤が決定的に不足しており、市民や反政府勢力は日用品で一時しのぎのマスクを作っている。今後も化学兵器が使用される可能性はあり、反体制派の支配地域では焦りが広がっている。 その焦りは、オバマ政権に対する怒りといら立ちにもつながっている。「3カ月ほど前、政府側が反体制派の拠点ホムスで化学兵器を使用する可能性があるという情報をつかんだ」と、反体制派・ホムス革命評議会の