水中を泳ぐ姿で描かれた束柱類「デスモスチルス」の復元画。右下は肋骨の断面図でスポンジ状になっていることがわかる(足寄動物化石博物館・新村龍也学芸員提供) 日本や北米西海岸などの沿岸に3千万~1千万年前ごろに生息、生態が謎の哺乳類の一種「デスモスチルス」が海で生活していたとする研究結果を大阪市立自然史博物館の林昭次学芸員らのチームがまとめ、3日付の米オンライン科学誌プロスワンに掲載された。 主な生息場所が陸上か海中か見解が分かれていた。チームは化石で見つかった骨が密度の低いスポンジ状になっていることを突き止め、「体重が軽くなるように進化することで、上手に泳ぐ能力を獲得した」と分析している。 デスモスチルスは、のり巻き状の柱を束ねたような歯が特徴的な束柱類の一種。チームは陸生と海生の代表的な63種類の哺乳類について、上腕骨や肋骨、背骨の内部構造が陸と海とでどう異なるかを解析した。 その上で、デ