2016年のアメリカ大統領選はドナルド・トランプの勝利に終わりました。びっくりです。まったく予想しませんでした。 上院、下院でもトランプ与党になる共和党が多数を占めました。最高裁判事の任命にもトランプ色が濃厚に出るでしょう。オポチュニスト(ご都合主義者)だから大統領になれば穏健化するとみるのは呑気にすぎます。敵をたたくことで支持をかき集めてきた人は、その方法を簡単には手放せません。なにより、たとえトランプその人が豹変しても、彼が解き放った憎悪のレトリックを学んだ人びとが歩みを止めないでしょう。え、憎悪は言いすぎですか?既成政治へのノー、職業政治家たちが見すててきた低所得層の悲憤のあらわれでしょうか。出口調査からもうかがえるのは、単に経済的な苦しさだけでは説明できない、分断の根深さです。社会への異議申し立てだと一般化すると 、トランプ集会の怒声や暴力の意味をとらえそこねます。4年、8年にとど