(CNN) 今日の米国を経済面から見ると3つの異なる国のようで、その中での格差はさらに広がっている。 3つの内で頂点に立つのは、サンフランシスコやシアトル、オースチン、ボストン、ニューヨーク、ワシントンなどの米国の頭脳の集積地であり、イノベーション(技術革新)に牽引(けんいん)された経済発展を遂げ、創造性や報酬で世界最高水準の労働力を擁している地域だ。 その対極が、ミシガン州のデトロイトやフリントなど、かつて自動車産業などの伝統的製造業が栄えた地域である。そして残りは、これら2種類の地域の中間に位置している。 昔から存在した地域間経済格差だが、1980年代以降は急拡大してきている。ハイテク産業集積地のテキサス州オースチンでは、1980年にはフリントを下回っていた大学卒労働者の平均給与が、今では逆に45%も上回っており、その差は毎年拡大中である。 この格差の原因は、労働者を取り巻く経済環境の