それ自体では chroot する機能のない ssh や ftp サーバをユーザに開放する場合、システムを歩き回らせないようにするため chroot 環境を導入したい。或るディレクトリに簡易版のシステムを築いておき、特定のユーザはログインと同時にそこ (牢屋=jail) へ閉じ込め、本来のシステムファイルにはアクセスできないようにするわけだ。本稿では、 Jail というユーティリティによる方法と、手動整備 + PAM による chroot 環境構築を取り上げる。ニーズに応じて環境をよりきめ細かく作り込もうと思うなら、後者の稿が役に立つはずだ。 Table of Contents Jailユーティリティによるchroot Jailのインストール chroot基本環境の作成 基礎環境を作る パスワードファイルの微調整 個別プログラムの追加 共有ライブラリの補完 ユーザの作成 システムにグループと