京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」第1スタジオが放火され、34人が死亡した事件。当日、2階にいたが、飛び降りて九死に一生を得た社員が、安否不明の仲間への思い、犯人への憤りを「週刊文春」に語った。 熱でゆがんだらせん階段 ©吉田暁史 「作っているものが若者向けのエンターテインメントだから、若い人が多いんです。結婚したばかりで、子供が生まれたばかりの人もいました。仕事でももちろん付き合いはありましたし、休みの日があれば映画を観に行ったり、何人かでチーム組んで慰安旅行にも行ったりしました。みんな仲の良い連中ですよ。 仕事に対しては確かに厳しいですけど、人間の部分に関しては、社訓にもあるんですが『人としてちゃんとあろう』と。仕事の厳しさをしっかり押さえつつも、人と人のやりとりなんで、そのあたりのことも大切にしていきましょう、という考えでやっていました。僕自身、幸か不幸か助かりました