マラソン 野口みずき(前編)〜足はすべてを映す鏡 2008年7月4日 この記事を携帯に転送する (取材・文=荒川 龍 写真=吉田 竜司) 8月開幕の北京五輪に向けた日本代表応援企画「北京五輪への道」。第四弾は、女子マラソン五輪代表の野口みずき。起伏の多いコース、しかも酷暑の中で行われた前回のアテネ五輪女子マラソン。優勝候補のラドクリフ選手(英国)でさえ、嘔吐(おうと)して途中棄権するサバイバルレースを、身長150㎝体重40kgの野口みずき選手が制した。ゴール直後、彼女がそのシューズに感謝のキスをした場面は、当時何度も放送された。彼女が「魔法の靴」と絶大な信頼を誇るその作り手が、アシックスの三村仁司(60歳)。アスリートたちの特別注文(別注)に応じる、シューズ作り34年目の大ベテランだ。三村にとっても、野口の優勝はシドニー五輪の高橋尚子に続き、二大会連続の金メダルシューズだった。女子マラソン