インターネットの普及に伴い、生活者の情報武装化がここ数年、急速に進展している。日本のマスコミにも取り上げられたが、2006年の夏にカナダの一青年が、1個のペーパークリップから物々交換を始めて、最後に一軒家を手に入れたというニュースが世界中を駆け巡った。この現代版わらしべ長者の話は、近年の生活者のIT(情報技術)活用力を象徴するニュースと言える。 彼は自分のブログで、赤いペーパークリップを手始めとして物々交換をしていきたいと世界中に情報発信した。この結果、世界中から多数の提案が寄せられ、14回の物々交換を1年間にわたって行い、最終的に念願の一軒家を手に入れた。(図1) ここ2~3年で、生活者を取り巻く情報環境は劇的に変化している。ブロードバンドネットワークや携帯電話の普及により、想像を超える数の人と人がつながって、いつでも、どこでも、大量の情報を安くやり取りすることが可能になってきた。こうし
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