4月下旬、ノルウェーに出掛けた。 行程は、ベルゲンを皮切りにノルウェー海を北上してオーレスンへ、そして世界遺産のガイランゲルフィヨルド、ブリスクダール氷河、ネーロイフィヨルドを経て南下。観光路線で有名なフロム鉄道でミュールダールに行き、ハダンゲルフィヨルドを経て、ロフトフースから東南に向かい最終地の首都オスロへ……、という総移動距離約1000キロの旅程。 移動のバスや船、鉄道の窓から、緑の山を縫って流れる小川のそばに、木立に隠れるように切妻屋根の小屋が建っているのが見える。小規模水力発電所だ。小屋の周辺をよく見ると、景観に配慮した木製の電柱がひっそりと並び、これまた目立たぬように配慮された電線が緑の中に潜んで山の麓に向かっている。 ノルウェーでは、2002年に小水力発電促進プログラム(*1)が導入されて以来事業者が増え、その成果あって国内の消費電力のほぼ100%を水力発電で賄えている。まさ