■神奈川県産「津久井在来」 自給率向上のシンボルに 輸入大豆に押され、自給率がわずか6%(平成20年度)と低迷する大豆。そのうち、近年の改良品種ではなく、地域ごとに昔から作られてきた「地大豆」は全国に数百種類はあるといわれる。そんな中、“幻の大豆”といわれた神奈川県の地大豆に「甘くておいしい」と注目が高まり、食育の一環で現在、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する“偉業”をなし遂げている。(草下健夫) ◆驚きの展開 「まさか、こういう展開になるとは…」 神奈川県相模原市の農業、石井好一さんは、自身が栽培した地大豆「津久井在来」が宇宙にまで行った感慨を驚いた様子で語る。 大豆をISSに運ぶ「宇宙大豆」プロジェクトは、「神州一味噌(みそ)」で知られる宮坂醸造(東京都中野区)が大豆を通じた食育活動の一環で、再来年の創業350周年を機に教育事業のリバネス(新宿区)などと共同で実現させた。 宮坂醸