この数年の日本のデザイン動向を振り返ってきて分かることがあります。技術への偏りと日本の精神性への偏り。これがはっきりと出ています。経済産業省が主導してきた「新日本様式」や「感性価値創造イニシアティブ」にその傾向は出ているし、それが経済産業省だけの動向であると断言するには、あまりに同じような言説やデザインが中央官庁以外の場所にあり過ぎます。これは全体的傾向であると言ってよいでしょう。レクサスのデザインポリシーであるL Finess が2004年であり、「新日本様式」のスタートが2005年であるとの1年のずれがあったとしても、あるいはL Finessのもともとの発案が日本以外の場所にあったとしても、技術と「日本らしい」精神性への偏りすぎた志向性の表現であることは否定しがたいです。 これの何処が悪い?結局のところ、技術信仰の強い商品つくりの非はiPhoneやiPad、あるいはサムスンの製品に負け