『チーズはどこへ消えた?(Who Moved My Cheese)』は、物語を通して生きていくうえでのいくつもの教訓を考えることのできる本で、たくさんの人に読んでもらいたい、おすすめの一冊です。 何がいいかというと、まずシンプルで短く、30分くらいですぐ読める。それでいて、自己啓発本でありがちな「専門的すぎて難解」あるいは「具体的すぎて自分には使えない」ようなものではなく、「チーズを探す」という抽象的な形で、読者に考える余白を用意しているので、解釈が人それぞれになるというがいいところかなと思います。 例えば、登場人物を自分や知人に当てはめて考えたりしながら、自分の今を見つめてみたり、過去を振り返ったりして、自分事にすることができる。 物語のなかで中心になるのが「チーズ」なのですが、これは「私たちが求めているもの」を表しています。物語のあらすじを簡単に書くと、ネズミと小人が苦労して「求めてい