こんな嫌な意味でリアルな選挙描写を見たくなかった…… とりあえず、ウルフルンの言動は全体的に耳を傾ける価値があった。はっきり間違っているのは、生徒会長の権限が大きいと勘違いしているところくらい。 人気取りを優先した選挙公約ですら、実は物語を通して提言内容を否定できたわけではない。義務的な宿題を出すことは勉強の必要条件ではない。他にアカオーニが公約した、ゲームやマンガを学校に持ちこむことの許可も、現代では実態として見逃されているのではないか。マジョリーナが公約にかかげた授業中の菓子にいたっては、適度な栄養補給は医学的にも妥当といえる。 バトルで負けた後にウルフルンが決戦選挙へ臨むことも、実は正しい行動だ。前体制を工夫なく継続する副会長が無投票で新会長に信任されるより、はるかに民主主義の精神にのっとっている。 逆に、最後の演説で青木が約束した利益は、どれも主観的な精神の高揚ばかり。台詞だけ抜き