(2013年11月15日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 日本の経済再生物語に懐疑的な人たちは、「アベノミクス」が綻びつつある証拠として、第3四半期(7~9月期)に成長が半減したという14日のニュースに飛び付きたくなったかもしれない。 そんなことはすべきではない。日本のような成熟した経済国が上半期に達成した4%のペースで拡大し続けることなど誰も予想していなかった。他のG7諸国を大差でリードしたその成長率は、日銀が長期的な潜在成長率と考える水準より8倍高かった。 だが、このことは、20年間の経済停滞から日本を救い出す安倍晋三首相の取り組みがすべてうまく行っていることを意味するわけではない。ここから言えるのはただ、懸念材料のように見えるのは、国内総生産(GDP)成長率そのものではなく、その裏側にある数字だということだ。 経済活動の内訳に透けて見える不安 7~9月期の日本経済を説明する最も簡単