(試しに無料公開+投げ銭にしてみます。 こういう文章が売れたらすごいなあ) 学生時代のこと。私は高田馬場の編集プロダクションでアルバイトをしていた。90年代の終わりごろの話だ。学生課のバイト募集の貼り紙で見つけた仕事だった。時給600円と最低賃金法に明らかに違反した職場だった。高田馬場の2DKのマンションの一室に、当時は高級とされたマッキントッシュのパソコンが何台か。数名の社員を抱えて、当時好調だった別冊宝島の仕事なんかをしていた。 業務内容は取材の手伝い…なんていうのはごくまれで、ホームページの更新やら、ダイレクトメールの作成などが主な仕事だったように記憶している。本当に稀に原稿を書く仕事があったが、原稿料は400字600円だった。当然時給600円では遊ぶお金にもならず、一方で家庭教師をしながら、学生時代を過ごしていた。 編集プロダクションの社長は持病の糖尿病の症状が悪化していて、言うこ