アジアやアフリカの開発途上国や新興国で携帯電話を使ったウェブサービスが普及し、人々の生活が激変している。スラム街の住民がメールで仕事を探したり、銀行口座を持てない人々が送金できるようになった。先進国では見向きもされない低機能な端末で利用できるサービスばかりで、携帯が持つ可能性の大きさを改めて見せつけている。外資による現地企業の買収が加速するなか、日本企業も新しい市場に熱い視線を注ぎ始めている。(黒川信雄)関連記事【今、何が問題なのか】トイレより携帯国内初 携帯利用でマイル 日航とKD…記事本文の続き ◆低機能でも需要 「最低限の機能しか持たない携帯電話でも、人々の健康管理を劇的に向上させられる」。今年2月、スペインで講演した国際電気通信連合(ITU)のトゥーレ事務総局長は、携帯メールで遠隔地の医師からアドバイスを受けられるサービスを例に、途上国での携帯普及の意義を強調した。 ITUによれば