ここ数年、プロレス人気が右肩上がりで帰ってきた。業界最大手の新日本プロレスは山手線にレスラーの勇姿でラッピングした電車を走らせ、早くも2020は東京ドーム2days興行を発表した。その新日本の棚橋弘至が映画で主演、真壁刀義がスイーツ番組に出演などを筆頭に、最近ではバラエティ番組にもさまざまな団体の選手が登場している。女子だって、あのビッグダディこと林下清志さんの娘・詩美がデビューから1年しないうちに4つのチャンピオンベルトを獲得したり、アンニュイなムードをまとった女優でもある安納サオリ(いつか取材したい!)が注目を浴びたりと、話題に事欠かない。 しかしほんの15年ほど前は、世の中は空前の格闘技ブーム。PRIDEやK-1が強さの象徴で、大晦日は紅白歌合戦の視聴率を凌駕していた。あのころ日本人は何を求めていたのか。しかし、時期を同じくして、プロレスの聖地・後楽園ホールを笑いと驚きと感動で包み込