経営力がまぶしい日本の市町村50選(6) 経営力がまぶしい日本の市町村、第6回は岡山県の西粟倉村を2回に分けてお送りする。初回は青木秀樹村長のインタビュー、明日は西粟倉・森の学校を運営している牧大介さんのお話をお届けしたい。 西粟倉村は岡山県の最も山深い鳥取県との県境にある。林業と農業が主な産業で、ご多分に漏れず日本が戦後復興を果たしていく過程で取り残されてきた村である。 しかし、その村がいま林業で甦ろうとしている。 西粟倉村の杉の木は日本だけでなく広く世界に知られる木材のブランドとして認知され始めたのである。背景には世界的に足りなくなった森林資源がある。最近、御神木が何者かによって枯らされるという事件があったが、良い材木が手に入りにくくなったという事情がある。 21世紀に入って始まった地球規模の発展がもたらした皮肉とでも言おうか、平地の少ない日本が放置してきた森林資源が世界的な注目を集め