有史以来、人類の歩みは鉄と共にあったと言っても過言ではないほど、私たちの生活に「鉄」は密接に関わっています。私たちの身近で使われる鉄には、缶、スチール家具、自動車、建物など数えあげれば限りがありません。そして、その鉄製品の原料となるのが、鉱物資源である鉄鉱石などに加え、我々が使用し不要となった鉄製品、いわゆる「鉄スクラップ」です。鉄は廃棄された後、スクラップとなり、何度も繰り返し新しい鉄製品として甦ることの出来るリサイクルの優等生です。また、鉄スクラップとは、天然資源の乏しい日本が持つ貴重な資源であるといえるでしょう。 鉄スクラップは大別すると、「市中スクラップ」と「自家発生スクラップ」の2つに分けられます。このうち、「自家発生スクラップ」とは、鉄鋼メーカーで、製鋼や製品加工の過程から発生するスクラップを指し、製鋼メーカーで再利用が図られています。一方、「市中スクラップ」は一般に市中に出回