内容日本語を文字に表す試みは,「こころ」を「許己呂」と書くように,漢字を表音文字として使う方法で始まりました。いわゆる「万葉仮名」です。この例の「こ」で分かるように,一つの音にいくつもの字をあてて書くことができたので,これら万葉仮名の総数は一千字近くもあったといいます。 万葉仮名は形が漢字そのものであるため,素早く書いたり,行間に書き込んだりするには不便な面がありました。そこで,万葉仮名を元にして,草書体をさらに崩して平仮名が,また,字の一部分を用いるなどして片仮名ができました。 一つの音に複数の字が使われる状態は千年以上も続きましたが,明治33年(1900年)の小学校令施行規則により,義務教育で扱う平仮名・片仮名の字種・字体が一つだけになりました。採用されなかった他の字が「変体仮名」と呼ばれます。 変体仮名は今や,書道や古文書に興味のある方を除けば,すっかり〈読めない文字〉となりました。
変体仮名の種類 ということで、これから、変体仮名の主なものについて、解説を加えて行こうと思います。一気に覚えようとせずに、少し覚えたら、練習の版本を読んでみる、つまずいたら、ここに戻るってかたちでやってみると良いと思います。なお、基本的に、古いものほど、沢山の変体仮名がありますので、練習に挙げました江戸のものぐらいからはじめるのが良いでしょう。 なお、出てくる多寡はあくまでワタクシ個人的な体験を元にしたもので、時代や筆者によって差が出ます。 あ [阿] 阿弥陀さまの「阿」をくずしたものが代表選手です。 い [以] [伊] 殆どが現行の「い」と同じですが、最初に挙げたくずす途中のものや、伊藤ハムの「伊」を崩したものも、古いものによく見られます。 う この字は現行の「宇」を崩した「う」が殆どです。 え [江] 江川の「江」を崩したものが良く使われます。今でも花輪などに
国立国会図書館の60周年記念特集ページ http://www.ndl.go.jp/exhibit60/copy2/3gesakusha_2.html に、山東京伝『作者胎内十月図』鶴屋喜右衛門版 享和4(1804)序刊の自筆稿本と刊本を見比べられるという素敵なページを発見。って2年も前の公開か。知らなかった。 刊本は河出書房新社から出たものがある(絶版)が、稿本が残っていたわけだ。 稿本の一丁目が欠けているので、二丁目の裏の一部を切り出して比較してみた。 「稿本」 かくて七日まんず〈春〉る日/とろ〳〵とねふりしゆ〈由〉めに/いんぐわ〈王〉ぢぞうあら〈良〉は〈八〉れた〈多〉ま〈?〉ひ/ぜんざい〳〵わ〈王〉れは〈八〉これといふに/およば〈八〉ず〈春〉す〈春〉が〈可〉た〈多〉でそれと/さとるべしそも〳〵ぐわ〈王〉ん/まうおほ〈本〉きな〈奈〉か〈可〉にさくの/た〈多〉ね〈年〉をさづけてしゆか〈多〉
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く