第1図の要領で▲4五桂と歩頭に桂を捨てるのがこの戦法の急所であり、居飛車側の陣形は図のような5七銀左型の舟囲いである必要はない[2]。以下、△4五同歩▲3三角成△同桂▲2四歩として居飛車が桂損ながら飛車先を突破する。 ポイントは、▲4五桂に角を逃げられない状態であることで、したがって△4一飛型や、▲4五桂に△1五角と逃げる手が△3七角成の先手となる場合(左銀ではなく右銀を5七に活用している場合など)では成立しない他、△3二銀型でも、後の2筋突破ができないので注意が必要(▲3三角成に△同銀と飛車先を受けながら取り返せる)であり、4三銀型以外には仕掛けが成立しない[3]。 △1五角の筋を警戒しなければならない場合には事前に▲1六歩と突くか、後手が6四歩−5三歩型で6四の歩が浮いていれば▲5五角と出る。▲5五角に対しどのように6四の歩取りを受けても振り飛車の囲いは何かしらの傷を作ってしまいやすく