下呂の温泉街から少し離れた閑静な山あいに佇む宿でゆっくりと刻まれていく旅のひと時は、都会では決して味わえない安らぎの休日である。贅の極みを求める大人たちの心を惹きつけるのは、こだわりのアンティークと、どこか懐かしさを醸し出すクラシックモダンなデザイン。特に、大正浪漫溢れるムードに包まれた読書室や談話室は、心の羽を休める場所にはぴったりだ。
下呂温泉を代表する老舗和風旅館。特筆すべきは、日本庭園や観世流能楽師・関根祥六師の監修で建築された本格能舞台「石橋の間」、横山大観をはじめ、巨匠作家の名作を展示する画廊「大観の間」、独特な合掌造り茅葺屋根の茶室「水幸庵」といった、古来よりの文化を感じさせる数々の施設。一方で、厚生労働省認可の健康増進施設「すいめいヘルスクラブ」やエステティックサロンなど、現代の癒しをもまた提供してくれる。 和会席の部屋食、臨場感溢れるオープンキッチンダイニング、飛騨の郷愁漂う料理茶屋「北乃寮」、フレンチコースの欧風レストラン「バーデンバーデン」。それぞれの料理長が飛騨牛など飛騨の大地で育った食材を取り入れ季節感溢れる料理で迎える。好みの食事処を選べるのが嬉しい。
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