日本原子力研究開発機構の「大洗研究開発センター」(茨城県大洗町)燃料研究棟で6日、作業員が放射性物質を浴びた事故で、内部被曝(ひばく)した作業員は、防護服と半面マスクを着用していたにもかかわらず、多量の放射性物質を肺に吸い込んでいた。報告を受けた原子力規制委員会の会合で伴信彦委員は「作業手順が妥当だったか、半面マスクでなぜ被曝したのかなど確認が必要だ」と指摘。機構は廃炉が決まった高速増殖実験炉「もんじゅ」(福井県)で保守管理上の問題を繰り返しており、機構の安全意識を問う声も出ている。 機構によると、事故は6日午前11時15分ごろ発生。昨年暮れの原子力規制庁による保安検査で核物質の管理に問題が指摘され、作業は燃料貯蔵室に保管されている実験済み燃料の状態の確認が目的だった。 燃料研究棟108号室で、50代の男性が作業ボックス内に下から手を入れ、直径約10センチの茶筒状の金属容器の蓋を開けると、