最もありふれた病気である風邪。いまだ特効薬がなく、分からないことが多いこの疾病の最新知見について、感染経路、病原体、症状、罹患しやすさ、治療、予防など幅広くまとめた一冊。単行本(早川書房)出版は、2011年02月です。 免疫力が下がると風邪をひく、疲労がたまると風邪をひきやすい、寒いと風邪をひきやすい、ビタミンCが風邪の予防になる、風邪は咳で伝染する、風邪はマスクで予防できる、風邪には抗生剤が効く。 これらの俗信は全て間違いですが、では風邪について最新の医学が何を明らかにしてきたのかというと、これまた期待外れもいいところ。感染経路、病原体、治療法といった基本的なことも実はよく分かっていないのが実態だそうです。 本書は、この最も身近にして最も謎めいた疾病である風邪について、これまでの研究で明らかになっていることをまとめたサイエンス本です。 「風邪に関するもっとも誤った俗信は、『免疫力が下がる