かつてはネット上で一部の学生に人気のあったリフレも最近はすっかり下火になって、「量的緩和で株価が上がる」とかいうオカルト的な(因果関係の証明できない)話しか論拠がなくなったようだ。ただ世の中にはデフレが諸悪の根源であるかのように騒ぐ人がまだいるので、問題を整理しておこう。 私のブログ記事でも書いたように、ゆるやかな(予想できる)デフレには大きな弊害はない。よくいわれるデフレの弊害としては、次のようなものがある: 実質賃金が上がって企業収益を圧迫する:これは岩田規久男氏が証明したように、事実ではない。2000年代に日本の実質賃金は下がっている。 実質債務が増えて企業経営が苦しくなる:これも岩田氏が示すように、事実ではない。企業は借り換えで実質金利を下げることができ、事実下がっている。 円高になって輸出産業が困る:デフレによる円高では外貨建ての価格は変わらず、国際競争力は同じ。 自然利子率がマ
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