注目の民主党代表選は事前の予想通り、菅直人首相(63)の勝利に終わった。6月の首相就任以来、“経済無策”を批判されてきた菅政権が継続することで、市場から厳しい洗礼を浴びる可能性もある。 市場関係者の間で、菅氏は「言葉に信頼性がない」(外資系証券)と人気がなく、代表選でも半ば願望を込めて「小沢優位」を予想していた向きが多かった。 なぜ、こうも不人気なのか。明治大政経学部の高木勝教授は次のように指摘する。 「世界的に景気が悪く、日本がデフレに苦しんでいるときに、財政再建を訴えたり消費税増税の話を出すなど危機意識が足りない。財務省の言いなりでは経済危機を脱することはできない」 今後は、「菅首相の勝利で円高と株安が進む」(クレディ・スイス証券の白川浩道チーフ・エコノミスト)ことになりそうだ。 高木教授は「菅首相は口ばかりで何もできないとマーケットに足元をみられており、1ドル=70円台半ば