以前、「花火で、字を書く」という土屋さんの記事を読んだ。火花が散ったフォント。斬新である。 そのとき同じく記事中に、「伊藤さんのしり文字」という言葉があって、そのときは「しり文字・・・」と頭をかすめただけだった、のだが。 「光の出るものをしりにつけて、あの花火のようにシャッタースピードを遅くして撮影したら、光るしり文字ができるのではないか」と、ふと思いついた。そして、専用の装置を作ってまで書いてみることにした。「しり文字」を。 (乙幡 啓子) 「しり文字用の装置を作りたいんですが」 この言葉を言わなくてはいけないのかと、いつもの東急ハンズの店頭で、私は逡巡した。いや、「しり文字」なんて言わなくていいんだ。単に「電球を、手元のスイッチで遠隔でコントロールしたいんです」でいい、そうだこれでいこう。 そう聞くと、売り場の人は、ちゃんとした「照明器具」の、リモコン関係の売り場に連れてってくれた。い