GWに親戚から送られてきた桐箱に入った素麺を食った。 それはそれはもう異次元の美味さで、薬味すら邪魔に思えて俺は狂ったように素麺を茹でて食った。 素麺ってこんなに美味いのか、と本気で感動を覚えその日のうちに親戚へお礼と金は払うのでもう一度送ってくれとの催促のLINEを入れた。 今日、久々に出社すると一人の社員がスーパーでよく見る素麺を箱で大量に持ってきていた。 経緯は知らないが素麺の消費に困っているらしく、じゃあ昼飯は素麺にしよう!と盛り上がって仕事もそこそこに薬味やらの買い出しに出たりしていた。 俺は泣いた。美味い素麺なんか食うんじゃなかった。 大量に茹でた安い素麺は、粉っぽくてバサバサしていて、まるで墨汁に浸した紙でも食っているような味がした。 美味い素麺を食ってしまったばかりに、俺はスーパーの安い素麺が食えなくなってしまった。 安く大量に食えて腹を満たしてくれる夏の非常食が、絶品の高