岩村さん夫妻の民泊の食卓には、新鮮な野菜や魚を使った手作りの料理が並ぶ=長崎県五島市奈留町自宅前の畑でパセリを収穫する岩村定子さん=長崎県五島市奈留町 【山本恭介】長崎県の五島列島にある奈留(なる)島(五島市)に、無農薬の野菜と地元の鮮魚を使った手料理を振る舞う農家民泊がある。おかみは3年前にカネミ油症の患者に認定され、「安全な食」へのこだわりが強い。「豪華ではないけれど、素材の味を生かした料理を味わって」と腕を振るう。 島の中心部にある「かなみ」。普段は農家だが、申し込みがあれば宿泊を受ける。岩村定子さん(63)と正勝(せいしょう)さん(68)の夫婦が営む。 「おかわりは、いくらでもあるからね」 夜の食卓には、アジのすり身で作ったハンバーグやイサキの刺し身、ジャガイモとニンジンの煮物、豆ご飯など、食べきれないほどの料理がずらり。一食に15品目以上使うが、食材は全て取れたての島