【エルサレム花岡洋二】昨年5月、パレスチナ自治区ガザ地区へ向かっていた支援船がイスラエル軍に襲撃され、トルコ人活動家ら9人が死亡した事件で、トルコ政府の調査委員会は、報告書を国連の調査委に提出した。報告書は「襲撃は違法で、イスラエルから遺族に慰謝料が支払われなければいけない」と結論づけた。 11日に提出された報告書によると、船はトルコの港で積載物などの検査を受け、銃器を積んでおらず、「イスラエルを危険にさらすものでなかった」という。また、イスラエル軍の特殊部隊員に対し、乗客が発砲した事実はなく、乗客の1人は足を撃たれ倒れていたところ、「処刑スタイル」で射殺された。 報告書は、イスラエル軍による海上封鎖そのものが、ガザ住民に対する「集団的懲罰」で、国際法に違反するとも結論づけた。 イスラエル政府は先月23日、公海上での拿捕(だほ)と船上の武力行使を「国際法に照らして適法」だと結論づける報告書