今回ピックアップしたはたかのてるこさんの『サハラ砂漠の王子さま』(幻冬舎文庫)。サハラ砂漠を舞台にした前回の『世にも奇妙なマラソン大会』を読み返し、積読していたこちらのタイトルに目が留まりました。 学生時代最後の旅 『サハラ砂漠の王子さま』は、2002年刊行の『モロッコで断食(上・下)』の上巻を再構成し、改題して文庫化した作品。上巻と下巻で違う魅力を感じたため、下巻については仕切り直して次回にアップします。 当時、たかのさんは大学4年生。就職先も決まり、「これが長旅できる最後のチャンスかもしれない」と、さっそく旅の準備を始めます。 目的地にモロッコを選んだのは、処女作『ガンジス河でバタフライ』にて描かれたインド旅行(※すみません、『ガンジス河で~』は未読です)でヒンドゥー文化に触れ、次はイスラム圏へ行ってみたいと思っていたから。 なおかつ、サハラ砂漠で撮影された映画『シェルタリング・スカイ
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