実際には、メルケル氏が依然として支持率で先頭を走っている。支持率は昨年秋の移民危機を受けて落ち込み、今年8月には42%まで下落した。だが、今は55%に回復している。最近の世論調査によれば、現実的に対抗馬となり得る唯一の連立勢力――社会民主党(SPD)、緑の党、共産党の後継政党である左派党 からなる左派連合――が過半数を獲得する公算は小さい(図表参照)。2005年に首相に就任したメルケル氏は恐らく2021年まで在職し、ヘルムート・コール氏を抜いて最長在任記録を更新することになるだろう(オットー・フォン・ビスマルクを除けば)。 首相に就任する前、メルケル氏はあるカメラマンに次のように語ったことがある。「『半分燃えかすのような存在』になるのは嫌なので、政界から身を引くタイミングを間違えないようにしたい」。だが彼女はもう1度、首相になるべきだと決意した。保守派陣営に後を託せるしかるべき人材がいない
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