読むべきものを探すなら、本屋でも、アマゾンでも、図書館でも、ましてやブログの書評でもなく、自分の本棚をつぶさに見た方が良い。 本棚は事実を、時に受け入れ難い事実を、あなたにこう告げている。「とどのつまり、おまえはこの程度の人間なのだ」と。それはあなたの知的好奇心の履歴であり、その挫折のアーカイブだ。 痛みを伴うことだが受け入れよう。この先一生かけて磨きつづけても、あなたの知性は悲しいくらい変わらない。 だが、愚か者はただ愚かなのではなく、自分よりいくらかマシに見える別の愚か者に憧れ、真似たりしようとするが故に、救いようがないくらい愚かなのだ。 どこかのこけおどしの混じった利口ぶったブックリストでなく、自分の身銭と時間と知性(アタマ)をふり絞ってできあがった本棚を信頼しよう。無理でも、せめて「認知」してやろう。 本棚の中には、繰り返し手にとったものもあれば、買い求めたまま一度もページを繰るこ