日清食品HDによる一連のDX施策の中で、特に力を注いできたのが「業務部門のデジタル活用支援」である。2021年10月に新設したデジタル化推進室が主導する。RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やモバイルデバイスの活用拡大による業務効率化を進め、これまでに年間10万時間超に及ぶ作業工数の削減を達成。2024年度には18万時間以上の削減を見込んでいる。 経営トップが入社式で「ChatGPT」を活用 成果の一段の引き上げを目指し、日清食品HDが2023年から加速させているのが生成AIの活用である。日清食品グループの専用環境で米OpenAI(オープンAI)の「ChatGPT」を全社規模で活用し、飛躍的な生産性向上を目指す。きっかけは同年4月3日の入社式だ。安藤宏基代表取締役社長・CEO(最高経営責任者)自身がChatGPTを操作し、複数のキーワードを用いて生成したメッセージを新入社員に
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