今回は製造業における変化を産業別にご紹介したいと思います。使用する統計データは経済産業省の「工業統計調査」です。産業ごとの従業者数や付加価値額の統計データも公開されており、とても興味深い情報となっています。 製造業はGDP(付加価値)も労働者数も多く、国内産業における「稼ぎ頭」の業界といえます。しかし初回で確認した通り、現在はそのどちらの指標も減少傾向にある状況です。 では産業別に見ると、どのような変化や特徴があるのでしょうか? 付加価値や労働者数、生産性について見ていきましょう! 付加価値額の減少が顕著な産業は鉄鋼業 図1は付加価値額を産業別にグラフ化したものです。赤色のグラフが2008年、青色のグラフが2019年のデータとなります。緑のグラフは2008年から2019年にかけての変化量を示したものです。2019年のデータの比較対象として2008年のものを採用したのは、これが産業区分の変更