2016年Jリーグファーストステージ開幕戦。新設された吹田スタジアムでのG大阪とのアウェーゲームに、鹿島アントラーズのCB昌子源は、並々ならぬ闘志をもって臨んでいた。 「燃えない訳がない。G大阪はやっぱり特別やし、宇佐美、大森は絶対に負けたくない存在」 兵庫県出身の彼は中学時代、G大阪のジュニアユースでプレーしていた。その頃のチームメイトには宇佐美貴史、大森晃太郎がいた。順調にユース、トップと昇格していった2人に対し、昌子は中3の途中でG大阪ジュニアユースを辞めてしまう。一度はサッカーから離れたが、兵庫県内で指導者をしている父親のつながりで鳥取県の米子北高校に進み、城市徳之監督によってFWからCBにコンバートされると、一気に才能が開花。高2でインターハイ準優勝の原動力になり、鹿島のスカウトの目に留まってプロ入りを果たした。 少し遠回りをしたが、かつてのチームメイトと同じステージに立つことが
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