【北京=三塚聖平】中国の長江上流域の四川省などで、豪雨による洪水被害が広がっている。21日までに重慶市の市街地で冠水被害が起きたほか、長江中流にある世界最大級の「三峡ダム」では流れ込む水量が過去最大規模を記録している。李克強(り・こくきょう)首相が被災地入りするなど当局も警戒を強めているが、被害のさらなる拡大が懸念される。 中国メディアによると、19日に重慶中心部の一部で洪水により道路や建物が冠水した。18日には四川省にある世界遺産の楽山大仏の足元が水につかった。 また、湖北省に位置する三峡ダムでは、流れ込む水量が20日に毎秒7万5千立方メートルに達した。2009年のダム完成以降で最大規模となる。放水量を増やして水位を下げようとしているが、それにより下流域に影響が生じる恐れもある。 李首相は20日に重慶に入り、洪水の被害地域を視察した。李氏は被災者に「共産党と政府は、皆さんが難関を通り抜け
中国の長江にある世界最大級の三峡ダムの水位が最高レベルに迫っている。水位を下げるため放流する同ダム。7月撮影。提供写真(2020年 ロイター/China Daily) 中国の長江にある世界最大級の三峡ダムの水位が最高レベルに迫っている。豪雨により、記録的な水量がダムに流れ込んでいることが原因。 20日に毎秒7万5000立方メートルの水がダムに流れ込んだ結果、ダムの水位は一晩で2メートル超上昇し、21日午前までに165.6メートルに到達。危険水位を約20メートルも上回り、設計最高水位である175メートルに迫りつつある。 当局は水位を下げるため、20日に放水量を過去最高の毎秒4万8800立方メートルに引き上げたが、水位が設計最高水位を超えるのを防ぐため、再び放水量の引き上げが必要になる可能性がある。
【重慶=多部田俊輔】中国で大雨による洪水被害が拡大している。長江中流の三峡ダムは水位が22日にもピークに達する見通しで、当局や企業は警戒を強めている。上流の四川省や重慶市では洪水が過去最大規模となった。400万人近くが被災し、四川省の経済損失は2500億円に達した。日本通運は鉄道での代替輸送に切り替えた。【関連記事】三峡ダム、過去最高の水位に 洪水の重慶市は物流停止温暖化で20億人洪水被災 過去20年、世界の豪雨深刻「困っていることがあれば言ってください。みんなで団結して天災に打ち勝ちましょう」。李克強(リー・クォーチャン)首相は重慶市中心部から車で北西に約2時間かかる潼南区の長江支流を視察し、被災者らに声をかけた。長江中流は増水が続く。三峡ダムの入水量は毎秒
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