順天堂大学大学院医学研究科 老人性疾患病態・治療研究センターの小笠原裕太 研究員、藤本豊士 特任教授、および名古屋大学大学院医学系研究科の大崎雄樹准教授らの共同研究グループは、外部からの栄養の摂取が制限されている飢餓状態の細胞において、オートファジー(*1)が長時間にわたり継続されるメカニズムを解明しました。 オートファジーは、自己成分を分解して生存に必要な分子を作り出す仕組みで、飢餓状態におかれた細胞の生存を助ける働きがあります。体内の癌細胞はこの働きを利用して、血液による栄養供給が少ない環境でも生き延びる可能性があると考えられています。しかし飢餓が長期に続く場合、オートファジーを継続させるために必要な生体膜の脂質がどのように供給されるのかは不明でした。今回研究グループは、オートファジーで分解された自己成分から作られる脂肪滴(*2)にCCTβ3(*3)というタンパク質が集合して活性化され
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