武装勢力タリバンが制圧したアフガニスタン。 日本政府は自衛隊機を派遣し、日本人女性1人とアフガニスタン人14人を国外に退避させた。 しかし、日本大使館や国際機関が雇用しているアフガニスタン人およそ500人を退避させることはできず「オペレーションは失敗だった」と批判が噴出している。 首都カブール陥落から退避までの13日間、現場で何が起きていたのか。 (渡辺信) 「カブールが陥落!」 8月15日午後5時すぎ。東京・霞が関の外務省。 「カブールが陥落!」 辻昭弘中東第二課長が4階の事務次官室に飛び込んだ。 部屋にいた森健良事務次官、山田重夫外務審議官、長岡寛介中東アフリカ局審議官ら幹部は全員があっけにとられ、一瞬、静まりかえった。 アフガニスタンの首都カブールが制圧される見方が出ていると、アメリカのメディアが報じたのはほんの数日前のことだが、それは「90日以内に」ということだった。ここまで早くカ
1200キロにわたり島々が連なる南西諸島で、自衛隊の航空機や艦艇が使用できる空港・港湾が少ないとの懸念が自民党内で出ている。戦闘機が支障なく離着陸できる長さの滑走路は沖縄本島にしかなく、中国の圧力を受ける尖閣諸島(沖縄県石垣市)からは420キロ離れている。沖縄県が認めていない下地島空港(宮古島市)の自衛隊利用の解禁を求める声がある。 使用可能、沖縄本島のみ 防衛省や自民党国防議員連盟によれば南西諸島の20空港のうち、18空港は2000メートル以下の滑走路のため、戦闘機、哨戒機、早期警戒機が離着陸できない。 下地島空港(宮古島市)は3000メートルで性能上は可能だが、昭和46年の琉球政府(当時)と日本政府の確認書に基づき自衛隊の使用が認められていない。使えるのは那覇空港(那覇市)のみだ。機体不良時などの緊急着陸が可能な米軍嘉手納基地(嘉手納町など)を加えても、沖縄本島に限られる。 尖閣防衛を
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